知っておきたい「食品表示」

2009年5月15日

 食品の製造や流通技術の進歩により、私たちの食卓は豊かになってきていますが、その反面、食品の加工度が高まり、原産地も多様化して、消費者にとって食品そのものがわかりにくくなってきています。このような状況の中で、食品について知る手がかりになるものが「表示です。

◆表示に関する法律

 食品表示には、主として二つの法律がかかわっています。一つはJASマークで知られる「農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(略称:JAS法)」、もう一つが「食品衛生法」です(表1参照)。

 

表1  食品表示に関する法律

 

食品衛生法

JAS法

所管官庁

厚生労働省

農林水産省

目的

食品の安全確保により国民の健康を保護する

適正な品質表示により消費者の商品選択に役立つ

主な対象

容器包装に入った食品

一般消費者向けのすべての飲食料品

表示すべき

事項

 

名称、食品添加物、アレルギー表示、消費期限・賞味期限、保存方法、製造者名等(そのほか品目ごとに遺伝子組換え食品など)

 

〔生鮮食品品質表示基準〕名称、原産地〔加工食品品質表示基準〕名称、原材料、内容量、消費期限・賞味期限、保存方法、製造者名、輸入品は原産国名(そのほか品目によって原料原産地、遺伝子組換え食品など)

 

JAS法では、、日本農林規格(JAS規格)による格付け検査に合格した製品にJASマークの貼付を認める「JAS規格」の制度と、すべての飲食料品に対し、品質表示基準に基づく表示を義務づける「品質表示基準制度」が2本の柱となっています。また、食品衛生法では安全性にかかわる表示について定めています。
法律というと難しいイメージがあるかもしれませんが、例えば野菜売り場で「サツマイモ、鹿児島県産」などと表示しているのがJAS法、刺身のパッケージに「マグロ(生食用)」と表示しているのが食品衛生法に基づくものです。これらの法律は、私たちにとって意外と身近な法律なのです。

  

 

◆原産地の表示方法

 

JAS法によって生鮮食品は、「名称」と「原産地」の表示が義務づけられています。「原産地」については、国産品の場合、農産物では都道府県名など、畜産物では「国産」あるいは主として育てられた場所が属する都道府県名など、水産物では水域名または養殖場がある都道府県名などを書き、水域名が困難な場合は水揚げ港名または水揚げ港がある都道府県名などを書くのが原則です。輸入品の場合は原産国名などを書きます。

 

畜産物については、以前は「3ヶ月ルール」といって、生きたまま輸入しても牛では3ヶ月、豚では2ヶ月、それ以外の家畜では1ヶ月以上日本で育てられていれば「国産品」とみなす規定がありましたが、消費者から「わかりにくい」との意見があり、平成16年9月にこのルールは廃止されました。

 

 

◆一括表示の見方

 

加工食品の場合は、JAS法と食品衛生法の二つの法律によって規定される共通表示項目もあり、より複雑です。基本的には「一括表示」といって、下のような項目が表示されます。

 

なお、輸入品の場合は左の項目に加えて原産国名が表示されます。原産国とは、最終的に加工を行った国のこと。したがって、原料を輸入して日本で加工したものについては「国産品」となります。

 

表示内容

名称加工食品の内容をあらわす一般的な名称を記載。

 

原材料名原材料に占める重量割合の多いものから順に記載。次に、使用した食品添加物を重量割合の多いものから順に記載する。

 

内容量内容重量()、体積()、または数量(個数など)を明記。

 

消費期限または賞味期限日持ちの短いものは消費期限を記載。

 

保存方法常温で保存する場合は省略することもできる。

 

製造者製造者または輸入業者の氏名及び住所を記載。販売者を記載することもある。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ※賞味期限と消費期限

 

賞味期限とは、決められた保存方法で保存した場合に、品質が十分保たれると認められる期限のことです。ただし、この期限を超えても品質が保たれている場合もあるものとなっています。

消費期限とは、定められた方法で保存した場合、食品がいたんだりして安全性を欠くことになるおそれがないと認められる期限のことです。

 

 

 ◆食品添加物の表示

 

食品添加物とは、食品を製造・加工する際に、保存性を高めたり品質を改良したり、栄養素を強化するなどの目的で用いられるものです。食品添加物は一括表示の原材料の中に記載されます。

 

「ソルビン酸」、「ペクチン」のように物質名を記載することが原則ですが、一部のものについては「甘味料(キシリトール)」、「着色料(βカロテン)」などのように、用途名を併記する必要があります。また、複数の添加物の組み合わせにより機能を果たすようなものは、「香料」、「酸味料」といった「一括名」による表示が認められています。

食品添加物については、「無添加」とか「保存料不使用」などの表示を見かけることがあります。保存料とは食中毒菌の増殖を抑えたり、油の酸化を抑えて食品の保存性を高める働きをもつものです。そのようなことを理解したうえで購入し、適切な食物管理に務めるようにしましょう。

 

食品添加物が気になる場合は、加工食品に依存しすぎないなど、食事全体のバランスをととのえていくことも大切でしょう。

※不安や分からないことなどはそのままにせず、各食品製造会社・販売会社のお客様相談室、保健所などにお尋ねしましょう。

 

 

リンク 農林水産省 『食品表示とJAS規格』

 

農林物資の規格化及び品質表示の適正化に関する法律(JAS法)に基づく「食品表示」と「JAS規格」に関する"決まり"や"取組み"についてご紹介、ご説明しています。

 

 

http://www.maff.go.jp/j/jas/index.html

お問い合わせ

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電話:099-474-1111
ファクシミリ:099-474-2281