市長コラム (平成27年11月)

2015年11月12日

今月は、今年4月24日の志布志の日に講演をしていただいた、小名木善行さんのブログ「ねずさんのひとりごと」の最近掲載された記事に大変感動しましたので、抜粋してご紹介します。

『10年ほど前まで、河川敷や野山、あるいは道路脇の空き地は、この時期セイタカアワダチソウが一面に、あの毒々しい山吹色の花を咲かせていました。戦後に北米からやってきた外来種で、北米大陸の痩せた大地でさえ繁殖し、群生してしまう強靭さをもった植物です。それが日本列島にやってきたのです。日本の土地は高温多湿で、地味は肥えています。だから「セイタカアワダチソウ」は、またたくまに全国を席巻していきました。他の在来種の植物を排除するだけでなく、密生して群生し、さらに地中に毒素をまき散らします。その毒素によって、ススキやコスモス、ナデシコなど、他の植物を駆逐してしまうのです。それどころか、モグラやミミズのような生物さえも住めなくしてしまいます。

ところが、実は、私たちの知らないところで、この外来種のセイタカアワダチソウに、一生懸命、戦いを挑んでいた日本古来の植物がいました。ススキです。ススキは日本の古来種です。日本人は、このススキの穂を家畜用の飼料にしていたし、丈夫な茎は屋根に用いられました。昔の民家は、屋根が草で葺(ふ)かれました。その草葺き屋根に使われる植物は藁かススキです。ススキは「茅(かや)」とも言います。そのススキで葺かれた屋根が「茅葺(かやぶき)屋根」です。いまから少なくとも8千年くらい前から、日本では一般的に行われ、それがつい最近まで続いていたわけです。

そのススキが、戦後、絶滅の危機に晒されました。原因は、セイタカアワダチソウです。ススキの群生地は、いつのまにかセイタカアワダチソウに取って代わられました。

ところが近年になって、不思議なことがおこりはじめました。彼らが根から出す毒素が地中に溜まり、こんどは彼ら自身を滅ぼしはじめたのです。そして自滅したセイタカアワダチソウに代わって、再び野山に勢力を取り戻しはじめたのがススキです。セイタカアワダチソウに覆われていた野山が、ふたたびススキやなでしこなどが共生する、もとの野山に戻りつつあります。

もし、セイタカアワダチソウの群生する中に、ほんの少々のススキを見かけたら、遠くから、心の中でだけでも良いから、「がんばれよ」と声をかけてあげていただきたいのです。そして、真っ白になったススキの穂に、「ありがとう」と声をかけてあげてください。ススキは、私たち日本人そのものであり日本人の仲間たちなのです。』24、25ページでは、ススキ野原の写真を掲載しています。セイタカアワダチソウが繁茂する光景を見て苦々しく思っていたのですが、日本に古来からある景色を取り戻しつつあることはうれしい限りです。

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