市長コラム (平成29年11月)

2017年11月15日

来年のNHK大河ドラマは「西郷(せご)どん」となっています。「西郷(せご)どん」というのは西郷南洲翁のことであり、鹿児島が生んだ郷土の大偉人です。鹿児島県人ならば誰もが西郷隆盛翁のことを敬愛し、誇りに思っています。

西郷さんのお言葉は、西郷南洲翁遺訓として庄内藩の方々によって著されていますが、中でも特に「敬天愛人」という言葉は、いまだに多くの人々に愛される言葉です。

敬天愛人は、西郷南州翁遺訓の24番目『道は天地自然の物にして、人は之を行うものなれば、天を敬するを目的とす。天は人も我も、同一に愛し給ふゆえ、我を愛する心を以て人を愛する也』という言葉のことで、『道というの天地自然のものであり、人はただそれを行うものである。したがって人の道は、天を敬う事を目的とすべきである。天は他人も自分もまったく平等に愛してくださるから、自分を愛する心をもって全ての人を愛する事が人の道である』という意味です。

つまりそれは、自分を愛する心を持って、今、目の前にいる人に優しくすることができれば、目の前にいる人に手を差し伸べることができたら、目の前にいる人に感謝し手を合わせることができたら、この世の中から争いが無くなり、平和で素晴らしい国、世界になるのではないかということです。

これは、まさしく志布志の志の道と同じではないかと思います。

「西郷(せご)どんの逸話」という青少年向けの西郷隆盛の逸話集の中に坂本竜馬が登場する、私が一番好きな西郷さんの逸話があります。坂本竜馬が鹿児島を訪問して西郷家に一泊した際、深夜に西郷さんが糸子夫人と何か話をしているので、新婚早々の西郷さんが何を話しているのか聞いていると、糸子夫人が「屋根が腐って雨漏りがして困ります。お客様がおいでになった時など面目ございません。どうか早く修繕してくださいませ」と西郷さんにお願いしました。すると西郷さんは「今は日本中が雨漏りしている。我が家の修繕なんかしておれんよ」と答えたのだそうです。このやり取りを聞いた坂本竜馬は、さすが西郷さんだと思ったそうです。

先日、衆議院議員選挙がありました。折から、北朝鮮がミサイルを盛んに発射し、核弾頭のついたミサイルまで発射しようとしています。まさしく日本の安全は危機にさらされていると思います。

西郷さんが明治維新で活躍された時も、諸外国が日本に対して侵攻しようとした時期です。今の日本において、西郷さんのように私心を捨てて、敬天愛人の心で国政に邁進する政治家を切望するのは、私一人のみではないと思います。私も政治家の端くれとして、敬天愛人の心に少しでも近づきたいと思います。