かごしま生物多様性シンポジウムを開催しました

2019年2月22日

平成31年2月16日(土)、有明地区公民館で、かごしま生物多様性シンポジウム「もっと外来種のことを知ろう」を、主催鹿児島県、共催志布志市で開催し、266名の参加がありました。

プログラムは、次のとおりでした。

12:30 受付

13:30 開会

13:35 基調講演 静岡大学教育学部講師 加藤英明氏「身近に潜む外来種の脅威」

14:50 事例発表

    ・「志布志の自然」しぶし自然愛好会会長 馬場興市氏

    ・「徳之島の世界自然遺産登録に向けた取組」NPO法人徳之島虹の会事務局長 美延睦美氏

15:10 パネルディスカッション

 テーマ「外来種から本県の豊かな生物多様性を守るために」

 コーディネーター 鹿児島大学産学・地域共創センター特任教授 星野一昭氏

 パネリスト  加藤英明氏

       馬場興市氏

       美延睦美氏

       鹿児島大学学術研究院理工学域理学系教授 宮本旬子氏

       鹿児島県立博物館学芸主事 金井賢一氏

       鹿児島県環境林務部自然保護課長 羽井佐幸宏氏

16:30 閉会

 基調講演「身近に潜む外来種の脅威」

 加藤先生による基調講演は、「カメを飼ったことがありますか」に始まり、長生きするカメのこと、野に放って在来種が減ったこと、水草を食べて水質浄化が図られなくなったことなどの話がありました。

 日ごろからテレビで活躍中の加藤先生の講演には、親子連れの参加も多くあり会場一般の参加者は講師の話に聞き入っていました。

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事例発表

 しぶし自然愛好会会長馬場興市氏から、「志布志の自然」と題して自分たちの活動報告がありました。志布志市内に生育する希少種植物を中心に紹介されました。

 NPO法人徳之島虹の会事務局長の美延睦美氏からは、「徳之島の世界自然遺産登録に向けた取組」と題して活動報告がありました。ノネコがクロウサギを捕食している問題について紹介されました、また子どもたちとの交流を大切にしているとの報告もありました。

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パネルディスカッション

 ここでは、星野氏のコーディネーターにより加藤氏、馬場氏、美延氏に加え宮本氏、金子氏そして羽井佐氏も加わりディスカッションがありました。

 宮本氏は植物の移動による環境の変化を研究されている方で、最近は観葉植物やメダカ用の水草が野に放たれることによる外来植物が増えている、動物と同じように植物も外来種は生物多様性の確保に大きく影響していくとの話がありました。

 金井氏は昆虫の専門家で、アブラゼミとリュウキュウアブラゼミとの泣き声の違いを音声で紹介されるなど興味深い話が聞かれました。またヒアリを例として「博物館に捕まえた昆虫の名前の問い合わせがあるが、電話ではわからないので現物を送ってほしい」との話もありました。

 羽井佐氏から県では、外来種の適切な飼育をしてもらうために条例の制定に向けて取り組んでいる旨の話がありました。

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 ロビーでは志布志市在住の窪健一氏による外来生物のパネル展示がありました。市内で確認されている外来種のメリケントキンソウやウシガエルなどについて詳しく解説してあり、窪氏が一人一人に外来種の危険性について丁寧に説明して回り、生物多様性の確保の必要性について話をされました。

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 また、外来種の標本に触れてみるコーナーも設置され、多くの子どもたちが直接触れたり、興味深く観察していました。触れてみるコーナーのサポートをしてくれた鹿児島大学院生たちは、子どもたちへ外来種すべてが悪いものではなく上手く共生していく必要があることを意識してもらえるよう易しく説明していました。

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「外来種は野に放たない、最後まで飼う」

美延氏の発表の中で、徳之島では外来植物の「ポトス」が野生化し在来種を被っている状況とそれを取り除く活動が紹介されました。これは人がお店でポトスを買いその後その場所に捨てたのではないかとのことでした。外来種によって地域の生物多様性が失われる例でした。

パネルディスカッションのまとめとして、星野氏は「一人一人が生き物のことをよく知り外来種問題に関心を持つことが大切だ。生物多様性の確保を図るためには外来種は野に放たない、最後まで飼う・育てることだ」とまとめられました。

生物多様性の確保および外来種問題についての今回シンポジウムは、初めての取組であり共催の志布志市としても人が集まるか心配していましたが、開催を案内したところあっという間に定員いっぱいになりました。

志布志市は2020年度までに生物多様性地域戦略を策定しようとしています。今回のシンポジウムで出された意見をこの戦略策定に注入していきたいと考えています。ありがとうございました。 

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電話:099-474-1111