市長コラム(令和3年10月)

2021年10月13日

パラリンピックから学ぶ「多様性と調和」

 

東京2020パラリンピックの大会ビジョンのひとつである「多様性と調和」には、人種、肌の色、性別、性的指向、言語、障がいの有無など、あらゆる面での違いを肯定し、自然に受け入れ、互いに認め合うことで社会は進歩するもので、共生社会をはぐくむ契機となるという思いが込められているそうです。
残暑厳しい中、東京2020パラリンピックは162の国と地域、そして難民選手団を合わせて、過去最多の約4400人の選手が参加し、13日間の熱戦を繰り広げました。22競技539種目が行われ、肢体不自由や視覚障害、知的障害などの障害がある選手の姿は、見ている人々を引きつけ勇気を与えました。
特に、それぞれの競技で身体を目いっぱい使い、動きに工夫をこらして、自らの可能性に挑むアスリートの姿は、障がいや世代、性別、国境を超越した人間の「個」としての尊さを伝え、一人ひとりの違いを認めることの大切さを体現しているようでした。
コロナ禍での開催で、原則無観客となり、都市部の小中学校が参加した「学校連携観戦プログラム」も辞退が相次ぐなど、異例づくしの大会となりましたが、アスリートはもちろんそれを支えるスタッフや大会ボランティアのおかげで閉幕することができました。
一方、東京2020オリンピック・パラリンピックは、開催前にトップの女性蔑視発言などにより、大会ビジョンである「多様性と調和」からほど遠い日本社会のありようを世界に露呈してしまいました。
気づかされたさまざまな課題を見つめ直し、障がいの有無に関わらず誰もが住みやすい、共生しあえる社会を築きあげるきっかけとなってほしいですね。