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力強くバチを振り下ろす姿はとても勇ましく格好良いですが、太鼓を打ち付ける時にバチが折れてしまうことがあるそうです。
「年間30本ものバチが折れるので、焚火供養していました。ただ燃やしてしまうのは勿体ないと考えていたところ、旅行先で手作りのキーホルダーを見かけました。バチもどうにか加工できるのではないかと思いついたのです。」と教えてくださったのは、志布志ちりめん太鼓の武石由美子代表です。
SDGsは経済、社会、環境の3つの側面のバランスのとれた、持続可能な開発をめざしていますが、志布志ちりめん太鼓の取組はまさにこれを実践されています。
出典:Stockholm Resilience centre
ストラップを制作し販売することで、新しいバチを購入する資金を得ています。
子どもたちは、自分たちのために親が頑張ってくれている姿を見ることで、励まされているそうです。練習にも更に力が入ります。
練習の成果が発揮され、「日本太鼓ジュニアコンクール鹿児島県大会」において優勝を果たしました。
有志の保護者による協力で、子どもたちが練習をしている様子を見守りながら、折れたバチに再び命を吹き込みます。
バチをアップサイクルすることでゴミの減量化、資源の有効活用にも繋がっています。
私たちがバチでストラップ作りを始めたのは、平成25年(2013年)くらいからです。その頃はまだSDGsという言葉はなく、当然、意識もしていませんでした。
折れたバチをただ燃やしてしまうより、活用したいという想いで始め、またその想いが子どもたちを応援したいという周囲の方々にも伝わり、全国大会に行けるまでに成長出来ました。
自分たちがやって来たことがSDGsなんだと分かり嬉しく思っています。これからも持続可能な活動を続けていきたいと思います。