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窪田 愛恵さん【平成17年に就農】

更新日:2025年7月4日更新 印刷ページ表示

 志布志市内で活躍する農業者を紹介します。

窪田さんプロフィール写真

自己紹介
 繁殖牛農家の窪田 愛恵です。志布志市出身で、鹿児島県立農業大学校を卒業すると同時に単身で就農し、今年で営農を始めてちょうど20年目になります。(令和7年7月現在) 
 就農時は繁殖牛6頭から始まり、現在では40頭まで規模を拡大して営農しています。
  
きっかけ
 両親は兼業農家で、幼い頃から牛は身近な存在でした。幼少期は農家になりたいとは思っていなかったのですが、牛と触れ合ううちに、ペットのように可愛い存在となり、中学生の頃にはすっかり牛の魅力に取りつかれていました。
 私が学校から帰って牛に会いに行くと、牛たちが自ら近寄ってきて、好かれていることが嬉しく、牛が身近にいる仕事がしたいと思い、繁殖牛農家として就農しました。
 
営農方針
 自分のやりたいと思うことを、自由にやってきましたが、牛を育てる上で基本に忠実に、チャレンジしてダメなら基本に戻るというように、自分なりに一つ一つ正解を見つけていくことが大事だと感じました。
 そして、うまく力を抜いて、程々の力で仕事をするようにしています。私は旅行や子供の行事に行く時間も欲しいと思っているので、子牛を自然哺育にして親牛に任せたり、省力化できるものはどんどん試して、休むときには知り合いの農家にアルバイトを依頼するなど、家族の時間を確保するようにしています。
 
繁殖牛農家
 愛情をたっぷり注いで育てているので、出荷するときは寂しく感じます。子牛の出荷は頻繁にあるので多少慣れたところはありますが、母牛となると9年近く一緒に過ごすことになるので、成牛セリ市に出すときなどは今でも寂しいです。
 それでも、質の良い肉がたくさん取れることが、農家としての最終目標なので、肥育牛農家さんがいい肉を作ってくれた時は感動します。自分が育ててきて良かったと、初めてそこで達成感がありました。
 
営農を続けるコツ
 精肉されるまでは何が正解かわからないので、自分の信念をしっかりもって、先ずは最低3年間頑張ってみてください。
 人の意見も大事ですが、あまり流されず、ブレないように、自分の軸(基本)をしっかり守ることが自信に繋がっていきます。
 また、困っていることや、失敗したことなどは隠さず、誰かに相談して頼るようにしてください。
 セリ市など、他の農家と顔を合わせる時は必ずあるので、そういう場でコミュニケーションを取って、アドバイスを貰ったり、助けてもらえる信頼関係を築いていきましょう。​
 
畜産農家を目指す人へ
 この仕事は芯が強く、チャレンジ精神のある人が向いていると思います。
 そして、意外かもしれませんが、淡々と牛を育てるというより、可愛がり、愛情を注いで牛を育てる農家は多いです。
 環境も違えば牛の性格なども違うので、どの育て方が正解というのは無いと思いますが、私がほぼ女手一つでやれているので、気負いすぎず、無理の無い範囲でうまく農業を続けられるように、自分のやり方を探ってみてください。
 
 
窪田さん写真複合

 
筆者の感想
 窪田さんは、牛の飼養管理方法などを家族から教わったりせず、自分流で様々なことを試してきたと話されていました。
 一人で出来ることは限られているので、作業を省略できないか試してみたり、また田舎特有のお節介を焼いてくれる先輩農家から知恵を借りるなど、その中で自分に出来る繁殖牛農家のスタイルを作っていくことに、やりがいを感じているとのこと。
 子供との時間も大切にしたいと、スケジュールもうまく管理すれば、旅行や行事のための時間も取れ、子育てと仕事の両立も十分に出来ている様子でした。
 昨今の子牛価格の低迷や配合飼料価格の高騰などの課題がある中、窪田さんのように前向きに楽しんで、柔軟にチャレンジする姿は、これからの農業にとって、重要な一つの指標になると感じました。
 単身の女性農業者ということも、ほとんど他の農家と変わりないと話されていた窪田さん。農業の一つのモデルとして、後に続く農家の進出が期待されます。


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